- 自分の命の使い道は、自分で決める。-
当たり前なような、そうでもないような。
この「命」を、どう「使」 うのか?、、、です。
10年前の東日本大震災、あの早春の大地の巨大な揺さぶりによって多くの「種」が一斉に芽吹き、急速にたくましく育ち、日本中に夥しい「花」を咲かせたのを、僕は見ました。
瓦礫をかけ分けた交差点の真ん中で、停電した信号機の下、汗まみれ埃まみれになって一日中交通整理をしているお巡りさんの頼もしい輝き。
避難所で切迫した被災者の方々に、ひたすら安心してもらおうと手を尽くしている様々な支援者の心温かで優しげな立姿。
全国より届けられる救援物資を仕分けし、延々と段ボールを運び続けている逞しい筋肉や息遣い。
、、、その花々はあまりに多すぎて、到底書ききれるものではありません。
僕は、出会ったそんな一人一人の瞳の中に共通して宿る「光」を見ました。それは真摯で誠実な衝動からのみ溢れ出す、人間の「使命」の輝きなのだと思います。
そしてそれは、ただただ美しかったのです。
自分の特技や特性を、いかにして他者の幸せに活かすことができるか。
それを実践している人は本当に美しいです。
今回の新型コロナ禍で多く頑張っているお医者さんや看護師さん、医療や支援に関わる大勢の方々、その人たちの中にも多く咲き、観る者の心を激しく揺さぶる「花」「花」「花」、、、。
「宇宙に咲く、人間の『使命』という花々。」
そんな花々への尊敬の気持ちを素直に表現したいと思い、制作しました。
'Flowers of the Mission.'
2021
HALUYA.