2014年10月23日木曜日

「音圧力」を感じる作品づくりを目指して。

ここ最近は、ずっと「音」に圧倒的な影響を受けている。

もてぎサーキットで感じた、Moto GPマシンの強力な美しいエンジン音。

富士山ふもとっぱらで感じた、土石龍の大群の咆哮の様な圧倒的ボアダムスサウンド。上質なラム酒の様なマダイケルサウンド。

福祉園での宇宙陶芸の時間に、Riyoushaが思いっっきり打ち鳴らす大きな銅鑼や和太鼓の巨大な震動。

さくらの森保育園での子供宇宙陶芸で聴く、たくさんのこどもが同時に発する歓喜のソプラノシャワー大音量ハーモニー。

テレビからも伝わってくる様な、遠い噴火の音、土石流の音、豪雨の音、地球が生きている音。

耳を澄ませば、あちらこちらで凄い音が鳴り響いているものだ、、、。

見る人に、透明で静かだけれども、なにか「音圧」を感じてもらえる様な、
そんな作品を創りたいと思います。


2014,10,23
写真作品は2006制作。

2014年5月17日土曜日

あしねりという基本

かつて一度、ものづくりにスランプを感じていた。

それまでは、手を振ればいくらでもザラザラと面白いものが創れる気でいた。

その時は手にも肩にもチカラが入って抜けず、悩んでいた。

そんな時にたまたま入った新宿の隕石屋さんの奥にいた、銀色のテンガロンハットを被り緑のサングラスをした宇宙村の村長曰く、
「君はねえ、手でばっかり作っているからダメなんだよー」と。
「手でつくるには、足をつかわなくっちゃ」
「土を手でばっかりこねてないで、キチンと足で練りなさい。」と、、、。

図星でした。
まいりました、、、。
なんでわかったのだろう???

それから12年近く、土は最初にきちんと足練りするようにしている。
なんというここちよさ。
裸足の足にひんやりと伝わる実感は身体と意識から余計なチカラを取り去ってくれるようだ。

混沌からコスモスを紡ぎだすには、守るべき順序がある。

お陰さまで、それ以来また本当に楽しくものづくりが出来ています。

天の教え、地の教え。
宇宙村の村長。
ありがとうございます!!



2014年5月13日火曜日

"BLUE exhibition"見に来て頂いた皆様ありがとうございました。

吉田晴弥"BLUE exhibition"見に来て頂いた皆様ありがとうございました。
おかげさまで一つの成長の区切りを付ける事が出来ました。

「表現すること」には様々な意味や価値があります。

発注書や指示書など無い、自由表現において重要な事は「自由」の解釈だと思います。

「自由とは何か?」

何度も自問自答するのですが、通常の生活の中、本気でその答えを形にすることは多くはありません。

今の自分の心の答えを観る事。
こころみです。

売れれば成功、売れなければ失敗などという小さな枠組みではなく、
呼吸を停めたフリーダイバーが、深海の青い静寂の中で”別次元”を呼吸するような、自らの定めた限界性の突破だと思うのです。

あなたはわたし、わたしはあなた。

ARTISTとは大いなる自己の触覚器官かも知れません。
身体細胞がお互いを知覚しその役割を尊重し合うように、
多くの方々とお話する機会にも恵まれました。

古くからの友人達
新しく出会う友人達

人間の和を燦々ともたらしてくれる、アートのかみさまとこの仕事に心から感謝をしています!
ありがとうございます!!



2014年4月15日火曜日

「空を掴む。土を掴む。」

今回の個展の為に作成しているテストピース達。

焼き上がりの色彩を思い描きながら、釉薬を掛ける。

手元には幾多もの灰色の釉薬たち、

色調はそれぞれの重なりや濃度に依って、その都度細かく変化する。
そして窯の中に置く位置や温度、焼成時間、酸素量に依りその釉の発色が決まる。

釉掛けの日はいつも、真っ暗闇に小さなロウソクを灯して絵を描いている様な気持ちになる。空を掴む様な、手探りそのもの。灰色の絵の具の重なりに想像するのは美しき色彩。

明るい日差しの下、窯から出されたテストピース達は、次の釉掛けの暗闇を照らす小さなロウソクとなる。土の特性を掴む貴重な手掛かりだ。

ここには、実験の結果としての色彩があるだけで、「成功」も「失敗」も無い。

そんなテストピースたちは、実験心と遊び心で作られるので、見ていて楽しいのです。




2014年4月12日土曜日

2014個展のお知らせ

Haluya Yoshida ceramic art exhibition 2014
- Blue -
4/28(月)〜5/03(土)
11:00〜19:00(最終日17:00)
東京都中央区銀座6−13−14 galleria grafica bis

僕が心震えた、最も深く澄んだBlueは、

チベットの標高5000mを超す峠で臨んだ、濃く深い青空。

伊良部島の沖合で浅い珊瑚礁から不意に、どおんと深くなる切り立った海中の崖のエッジを越して覗いた、濃く深く青い海の底。

どちらのblueにも深く胸を打たれたと同時に、
何か、言い知れない”おそろしさ”をも感じました。

陶芸には、陶芸でしか現すことの出来ない” Blue " がある。

油絵や写真、CGなど様々ある絵画的色彩表現の青の中でも、
釉薬の力でなければ現す事の出来ない「青」の美しさを、シンプルに表現しようと思っています。

ご高覧いただければ幸いです!




2014年4月10日木曜日

” Haluya Yoshida Home Page Open! "

ホームページ オープンのお知らせ。

長年の夢であったHPをようやく持つ事が出来ました。

今までは、目の前の土と焼きの仕事に掛かり切りで、Web上で広く伝える事を構成することがまとまらずにいました。

今回HPをつくるにあたり、
あらためて、自分の内にある世界を見つめ直し、
余計な周波数を整理することができました。

このホームページを作成編集して頂いた千葉栄樹さんには、
深い感謝の気持ちでいっぱいです。

こちらの伝える考え方に耳を澄ませ、
豊富なDegital Ideaを駆使し、的確な画像構成をしていただきました。

笑顔でキーボードを叩きながら、真剣な眼でモニターを見つめる横顔には
何かしら”才能”の輝きを感じましたよ。

ちばさん!ほんとうにありがとうございます!

皆様、お時間あるときにでも見て頂ければ幸いです。

よろしくおねがいいたします。

http://haluyayoshida.com/index.html

2014年4月7日月曜日

「窯を焚く意味」とは?

ここ最近は次の個展に向けて、連日の窯焚きが続いている。
その結果と言えば、連戦連敗ばかりが続いている、、、。

もちろん窯焚きは「カチマケ」では無い事はわかっているし、
期待した結果にはならずとも、想定外の焼き上がりに喜ぶことは往々にしてある。

しかし、やはり一つの完成目標を立て、それに向けて

土練り→成形→乾燥→素焼き→釉薬調合→施釉→本焼

と、ひとつひとつの行程を大切にしてじっくりと入念に進み、ようやく本焼を終えて期待を持って窯の扉を開けて結果が、不本意に終る時の「徒労」感はいまだにキツいものがある。

特にそれが自分の”自我”をデザインに詰め込んだせいで酷い結果になってしまう時(ほとんどこの原因なのですが、、、)は、もー、やるせない、、。

貴重な粘土や釉材料を無駄にし、
時間も集中力も無駄になり、
化石燃料を浪費、大気汚染を繰り返し、
自分には陶芸的センスも才能も無いから辞めた方がいいのかもと考えたり、
ボディーブローのように寄せては返す
ミゾオチの痛みに耐えるしかない。

これは大切なこと。
これを忘れては、いけないんだ。



と、しばらくはやはり苦しいのですが、

ふと外を見ると、昨日焚いて、まだ熱い窯の下に猫が集まってきてほのぼのとした顔で暖まっている。
最近空回りばかりしている窯焚きが、他者を暖めることができていて、少しでも意味があったのか、と、

ミゾオチの痛みがすこしばかり和らぎ、ほっとするのです。


猫のみなさん、ありがとう。


2014年2月16日日曜日

Greeting Text of “ peace of earth” solo EXHIBITION (2013/07/09-14) 








Elemental freedom





混沌から秩序へ。

カオス状態に戻してあった、高台削りなどで出た土を再生しています。

ほぼ一年にわたって貯蔵していた大量の泥。
板の上にどろっと盛って、天日で数日かけてじっくりと乾燥させて、

土練機は使わずに、足で練ります。

音楽や太鼓のリズムで踊りながらひたすらに踏むのですが、これがけっこう楽しい。

泥のカオス(混沌)に、足跡のコスモス(秩序)が蘇ってくる。

この後にも、荒練りや菊練り、ロクロなどの螺旋運動を何度も繰り返してから作品になるのですが、各段階の土に現れるカタチがそれぞれ美しく、自然でおもしろい。

ひとつひとつの仕事の大切さが身にしみます。


2014年2月15日土曜日

X ray


gold over glaze.   

test sample.








































see through own mind in the head.