2019年5月12日日曜日

スターバックス表参道ヒルズ店のアートワークに陶の羽7点が設置されました。

表参道にオープンするスターバックス新店舗に羽作品を7点常設で壁面に設置して頂けました。とても嬉しいです!

店内には緑の植物が多く取り入れられていて、外の天候や光が感じられるように設計されており、とても心地よく過ごせるようにデザインされていて一眼でこの空間が好きになりました。
結婚した時に四月の早朝の明治神宮を訪れ、大らかに支え合う境内の夫婦楠の美しい立ち姿に一つの和合円満の理想像を感得した事があるだけに、この新店舗のデザインテーマが明治神宮の夫婦楠にあることを聞いた時、何か大きな流れの中にあるご縁にとても感動しました。

明治神宮の杜は人の手の入っていない自然林に見えますが、実際は約100年前に人の手によって植えられた人工林だという驚きから、自然の摂理に改めて学び、人の本来持っている創造力の豊かさを取り戻すために緑の植栽を空間に多く取り入れてリラックスしてもらう、というデザイナーさんのお話にも深く頷けました。

樹々の植生を広げるのは、まず雨や土、風や太陽、川の力。
そしてその種子を運んでくれる虫や動物たち、
中でも鳥は大空を渡り、さらに遠くへと種子を運ぶ樹々の大切なメッセンジャー。
鳥たちがとまる豊かに枝を広げた樹木はその一本ずつがすべて、実は地球という神社の自然な鳥居なのかも知れませんね。

現在賑やかに商業施設が立ち並ぶ表参道は、本来神宮への参拝の道であり、冬至の日の朝陽が登る東の方角からまっすぐに伸びる神聖な光の参道であるとのお話も設計部長から直々に教えていただき、とても興味深く自然や宇宙の摂理と繋がる人間の信仰を学びました。

表参道の風土や樹々や人間の文化と魅力を伝える、表参道のとても素敵なスターバックスです。散歩の際には是非立ち寄ってみてくださいね!

表参道HILLS西wing B1(建物の一番明治神宮寄りの位置にあります。)

入り口のサインボードは石灰岩を彫って落ち着いたグレーの色彩で作られており、starbucks を象徴するグリーンカラーは、植え込まれた植栽の緑がその役割を代わりに担っていて、参道にあって過度に目立たず最高に素敵なデザインになっています。

とにかく嬉しいです!!!

石灰岩を手で彫って作られた一点ものの看板。カンバンの範疇を超えた存在感で、トーンは控えめながらその上質さが逆に人眼を引きつけています。水盤から流れる水を受け止める玉石は濡れるとしっとりとグリーンに輝くというこだわりにびっくり、、、。
向こう側の扉は店舗オープンの際は隣のテナントとつながるようです。人が行き来するwalk galleryみたいになりそうで嬉しいなあ。

白い壁、たまに黒い壁のギャラリーはあっても、こういうシックなグレーの壁ってあまり無いのでとても新鮮で落ち着いた展示になりました。宇宙から地球を俯瞰するというテーマに陶芸作品の羽が即しているようです。


世界一美しいと言われるグァテマラに生息する幻の鳥ケツァール。明治神宮の杜に生息する都会の奇跡オオタカ。その二羽が手描きされ壁面の大空を舞っている。ケツァールの雄の尾羽は1メートルにも達し、世界で一番美しいとも言われる。ケツァールとはアステカの主要言語ナワトル語で「大きく輝いた尾羽」「美しい雨覆い羽」という意味。(!!)
語根のquetz は「立つ」と言う意味で、羽を立てた状態を意味する(!!)ですって。調べながらこれを書いていて、なんか鳥肌が立ってきた、、、←あ、また鳥だ、、、(!!)
お声がけくださった店舗開発部の高島部長とも記念撮影をさせて頂きました。スターバックス独自の、風土に根ざし地域文化を大切に考える素晴らしい店舗設計を日本各地で長年続けてこられたスターバックスジャパンの宝石のような存在です。高島部長の関わったプロジェクトはどの案件もしなやかで鋭い感受性があふれています。「商業の為の建築空間、サインシステム部門」でスターバックスジャパンにGood Design award 2018 受賞をもたらされており、店舗開発の思想に「Thinkglobal,Act local.」を強く感じます。各地に点在するリージョナルデザイン店舗を知るほどに大ファンになってしまいました。とても尊敬しております。