5月2日(月)〜5月7日(土)11:00-19:00(last day 17:00)
Galleria grafica bis (中央区銀座6−13−4)
吉田晴弥展 "BURNING"
毎回ながら展覧会で自分の今をさらすというのは、怖れもあり恥ずかしくもあります。
しかしやると決めた以上はやるしかないので、釉薬の構成や窯の火加減などの様々なこころみを通じ、窯出しの日に「今の自分の精一杯」と対峙するのですが、これが中々厳しい時間だったりします。。
自らの怖れや迷い、矮小な雑念の焼き付けられた土や釉を見る度に申し訳ないやら逃げ出したいやらで、無言で腕組み自問自答に入るのですが、やはりその状況から抜け出すには再度挑戦するのみなのです。
窯出しした作品に更に釉薬を乗せ更に高い温度で何度も何度も焼くうちに、初期段階で構想していた完成予想からは想像のできない色彩を発色させた何かが焼き上がったりします。
そこには想念の綺麗に焼き払われた清浄な景色が見えて来ます。
半ば意地とかヤケクソな行動でもあるのですが、そういった追い込まれた状況の中だけに現れる人間の特性なのかも知れません。
もしくは単純に高火度の燃焼が導きだす酸化金属の予測不能に透き通った化学変化なのかも知れません。
もしくは単純に高火度の燃焼が導きだす酸化金属の予測不能に透き通った化学変化なのかも知れません。
いずれにしても燃焼させたいものは、保身や怖れや迷いの類い。
見たい景色とは、それらの根ざす源、宇宙です。
焼けば焼くほど焼かれている様な気がする昨今ですが、燃焼の快感はやめられません。
お時間の合う方、ご高覧頂ければ幸いです。
吉田晴弥